母の誕生日

母の誕生日だったので、父と母と３人で食事をすることになった。別にダンナを仲間外れにしている訳ではなく、誘ってもたいてい来ない。

私の育った家庭は、誕生日は必ず家族でお祝いしたし、父の日、母の日は必ずプレゼントをあげる習慣になっていた。バレンタインデーには必ずチョコレート。２～３日前には父から「わかってるんやろな」みたいな催促がある。だから、結婚してからも当然、義父母には誕生日プレゼントを用意したのだが、ダンナの家は誕生日だからお祝いをするとか、プレゼントをあげるという習慣がなかったそうだ。だから、今回も来なかったのかもしれない。まぁ、こちらも気楽と言えば気楽だけど。

誕生日は当然ながら毎年同じ季節なので、プレゼントも似たようなものになってくる。冬だと手袋とかマフラーとか。昨年の父の日、食事をご馳走したらたいそう喜んでくれたので、今回も食事をご馳走する事にして、双方の家から真ん中になる天王寺で待ち合わせる事に。

さて、毎度の事ながら、優柔不断の一家であるうちの家族は食べるものが決まらない。母は以前から「一度ステーキを食べに行きたい」と言っていたのだが、父はうなぎがいいと言う。百貨店のレストラン街を２フロア回ったが決まらない。今回は母が主役だったので、ステーキの店に入りかけたのだが、店がいっぱいで待ってる内に、父が「やっぱりステーキは・・・」というのでこっそり出てきた。「すき焼きがいい」という母の意見で和食と鍋をやっている店に入ったのだが、頼んだのは結局ミニ会席のセットだった。こんな時、一家に一人O型の人間がいれば、すぐ決まるのにと思う。ちなみに父はA型、母はB型、私はABである。

食事が終わり、お茶を飲みに行こうと百貨店を出た。母が何となくそわそわしている。ワケは解かっている。父が煙草を吸いたいというので、その間に「ちょっと２人でお店見てくる」と駅ビルの中の文房具屋さんへ。ここは韓流スターのグッズがたくさん売っているのだ。ヨン様熱はいまだ冷めず。ティッシュケースだシールだと4,500円も買っていた。知らない間にスタンプカードも作ってもらっていて、しかも一杯になっていた。ヨン様の写真の入った家計簿が売っていた。「なぜ、家計簿にヨン様が？」と言うと、母は「家計簿をつけて、一体いくらヨン様に金をつぎ込んでいるか反省しろってことやろか」と言いながら、その家計簿も買っていた・・・。

その後父だけ先に帰り、再び母と喫茶店へ。女同士のおしゃべりは留まることを知らない。母が「女の子を生んどいて良かった」と言う。「男の子しか子供がいない人は、子供が大きくなったら何にも喋れへんし、買い物も一緒に行かれへんって寂しがってる」「こうして一緒にお茶飲んだり、芝居観に行ったりできるのは女の子がいたからや」と言う。そして、「だって兄ちゃんにはヨン様のDVD頼んでとか言われへんもん。」・・・結局そこかい！

最近物忘れがひどいと言う母。まだまだボケるのは早いよ。これからもいっぱい一緒に芝居観に行ったり、買い物に行ったりしなくちゃね。