またしても…

新聞を読んでいるうちに、「もしかして・・・」と思っていたのだが、豊中の強盗殺人事件の犯行を被害者の三男が自供した。最近、この手の事件がやたら多いように思う。それにしても２４歳にもなって「叱られたから」といって親を殺すとは・・・唖然。
親が２人して２歳の子供を虐待して死なす事件もあった。親と子供の関係、どこかおかしくなって来ているように思う。

親は当然、子供の事を考えて叱ると思う。でも子供の方はそれがわからない。「叱られて腹がたつから」「ムカつくから」と、それだけで親を殺してしまう。なぜ踏みとどまることが出来ないのだろう。キレてしまうと前後がわからなくなってしまうのだろうか？人を殺した、しかもそれが自分の親なら尚更動揺すると思うのだが、その後物取りの仕業に見せかけようと工作したり、パチンコに行ったりという心理が理解できない。

今日パートさんとこの話をしていて、彼女が「昨日、子供を叱ったから殺されへんように気をつけないと」と冗談で言っていたのだが、こうなると親も子供を叱るのに命がけである。ウチには子供がいないが他人事ではない。以前、アルバイトの学生が注意されたのに腹をたて、その店の店長を刺し殺したという事件があった。昔、ウチにいたバイト学生がやる気なさげにダラダラと仕事をしていたので、ダンナが注意した事があったのだが、その時そのバイト君は謝らず、「僕、今日機嫌悪いんですよね」と言ったということがあった。

今の子供は「謝らない」子が多い。バイトを休む、遅刻する、ミスをする・・・でも「すみません」と言わない。「悪い事をした」という意識がないのか？先日もバイト君が時間になっても来ないので携帯に電話をした。どうやら寝ていたらしく、「すぐ行きます」と言って来たのだが、「すみません」と言わない。ダンナが「こういう時はちゃんと謝らなあかんで」と教えていた。その３日後、また寝坊して遅刻した。度重なる遅刻は由々しき事だけれど、今回はちゃんと謝ったので、まぁ彼に関しては素直というか進歩したというべきか…。

私達が子供だった頃、ゆとり教育なんてものはなかったし、今ならPTAで問題になりそうな体罰もあった。悪い事をすると親に叩かれた。ちゃんと謝るまで家に入れてもらえなかった。そうして「してはいけない事」というのを学んでいったように思う。今は学校で少しでも先生が子供に体罰を加えようものなら、親がすぐに学校に怒鳴り込んでいくらしい。体罰がいいとは思わない。でも痛みをもって子供に解からせるという事も大切なんじゃないかな。

偉そうに「今時の子は」などと言っているが、考えればその子たちの親というのは、私らの世代である。私らの世代の親がそういう子達を作ってしまったという事か…。
店に来るお客さんでも、子供が騒ごうが走ろうが全く注意しない親もいる。ひたすら携帯のメールを打つのに必死になっていたり。子供に対して無関心な親も増えているのかも知れない。

先日、ファミレスに食事に行った時、順番待ちの間、その上階にあるゲームセンターを覗いた。スクリーンがあってそこに等身大のアニメーションの人物が映っている。それに向かって高校生ぐらいの男の子が必死になって銃を撃っていたのを見て、ぞっとした事があった。暮らしが裕福になって、欲しいものはなんでも手に入るようになった。でも物質的に裕福になっても、心の方がついて行けてない様な気がする。

一方では子供が犯罪に巻き込まれる事件も後を絶たない。子供を被害者にも加害者にもしないようにするにはどうしたらよいか。他人事ではいられない。皆が真剣に考えなくてはならない時代だと思う。