私が新選組にハマったのは

趣味と言えば観劇くらいだった私が新選組にハマッたのは、演劇集団キャラメルボックスの「風を継ぐ者」の再演を観たのがきっかけ。実はこの芝居、初演も観たのですがその時はなーんにも感じなかったんですよね。その後、この芝居を観て新選組の漫画を描こうと思ったっていう渡辺多恵子さんの「風光る」も、この人の描く漫画が好きだからってだけで読んでて、別に何にも感じなかった。それがなぜか再演でドーンと来た。

それまでの新選組の知識と言えば、日本史でチラッと出てくる「幕末の幕府方の警察のような組織で、勤皇派の志士たちに恐れられていた」っていうくらい。あとは鴨川つばめの「マカロニほうれん荘」（←いや、新選組じゃないし）と和田慎二の「あさぎ色の伝説」くらい。

「風を継ぐ者」は架空の２人の人物が主人公。足の速い立川迅助と実は剣術よりも物を書く方が好きという小金井兵庫が新選組に入隊してきて、沖田総司の一番隊に配属されます。池田屋で血を吐いた沖田は医者をしている迅助の叔父の元を訪れます。その娘つぐみは言い合いをしながらも気になる存在。そこに蛤御門の変が勃発。迅助は焼けた京の町で足を怪我した女性美祢を助け、叔父の診療所へ連れてきます。実は美祢は先の池田屋で夫を沖田に殺され、弟と共に仇討ちをしようとしている女性で、迅助の妹たちを人質に沖田を殺す事を画策するのですが・・・。

この沖田が爽やかでいいんです～。罠と知りつつも、つぐみ達を助けるために一人敵の中に斬られに行くんです。長州人はやり方が卑怯～。結局、迅助が呼びに行った土方が加勢し、形勢逆転。でも沖田のたっての願いで長州人たちを見逃す事に。これって、本来なら士道不覚悟になるのではと思うのですが、そこはまぁ、キャラメルの芝居。沖田が死を覚悟してつぐみに宛てて書いた手紙・・・これで私は落ちました。

帰宅してネットで新選組を検索。そこで土方の写真を見て一目惚れ。司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」を読んで二度惚れ。（極めてよくあるパターンですね・・・。）そして史実の新選組を勉強しだして完全に土方さんに惚れてしまいました。あとは２度目の坂道を転げ落ちる事に相成りました。