「宝塚BOYS」

「宝塚BOYS」

公式サイトはこちら

観劇日　７月７日（土）１３：００開演
兵庫県立芸術文化センター　中ホール

【キャスト】葛山信吾　吉野圭吾　柳家花緑　三宅弘樹城　佐藤重幸　須賀高匡　猪野学　初風諄　山路和弘

”女の園”タカラヅカにかつて「男性部」があった…。それは、時代の流れと可憐な女性たちに翻弄された、　可笑しくて切ない、精一杯の男たちの物語　（公式ブログより）




大馬鹿野郎とは私のことですかい？

この日の劇場は兵庫県立芸術文化センター。過去に2度行っているのでよく知っています。最寄りの駅は阪急西宮北口。自宅から1時間もあれば行けますが、余裕をもって1時間40分前に家を出ました。
私の家は阪急千里線沿線にあるので、十三駅で神戸線に乗り換えなければなりません。
十三に着いたので電車を降りました。そして…なんのためらいもなく、宝塚線の電車に乗り換えました。「なんか変だな？」と気づいた時はすでに池田駅！（大阪以外の方、ついてこれてますかー？）

言い訳するわけではないですがね…「宝塚BOYS」ってタイトルがいけなかったんです～。私以外にも間違えた人はきっといるはず（いねぇよ）
そのまま電車に乗っていたら、各停でいずれはぐるっと回って西宮北口に着くのですが、その時すでに開演25分前！そんな悠長なことはやってられない！慌てて十三まで戻り、西宮北口に着いたら猛ダッシュです。なんとか開演5分後には劇場に入れましたが、とんだ大バカ野郎です。早めに家を出ていなければ、完全にアウトでした（冷汗）幸い、席は最後列、入口からすぐの通路横だったので、あまり他の方の迷惑にならずに済みました。

で、舞台の方ですが、終戦直後、１人の男性が宝塚歌劇団社長宛に１通の手紙を出した事から、男子部が結成されます。男女一緒に芝居をし、大劇場に立つ事を夢見てレッスンに励むのですが、女子生徒やファンの反対に遭い、合同公演の話が出ては消え、結局一度も舞台に立てないまま解散になります。
それそれが戦争で何かしらの傷を負った若者たちが、仲間と一緒にひたむきに夢を追い、ぶつかり、焦り、そして破れる姿が、時には笑いを交えながら切なく描かれていました。ラストでは大階段が用意され、７人のBOYSが羽根をしょって登場。かなり稽古をされたであろう、レビューを歌い踊るその姿はとてもかっこよかったのだけれど、「美しい夢の世界を見たい宝塚ファン」にとっては、やはり男性はいらないかなぁと思いました。

俳優さんは、今回初めて見た方が多かったです。みなさん、それぞれファンがついていらっしゃるようで、客席はほとんど女性。そういう私のお目当ては吉野さんと山路さん。吉野さんは「招かれて来たダンサー」役なのですが、さすが踊る姿は他の方と違います。指先までピシッと、しかも優雅に踊ってました。山路さんは昔は自分も夢を追った、生徒たちの父親的存在でした。相変わらず渋い！葛山さんは以前「プライベートライヴズ」の時、あまりに近くで観たせいで、あの濃い顔はちょっと苦手かも～と思ったのですが、今回なかなか良かったです（席が最後列だから？）。次回、「憑神」の釜次郎に期待大です！今回紅一点の初風諄さん、元宝塚の生徒で今は男子生徒の世話をしている「おばちゃん」。そうとは知らない男子生徒たちに相手役を頼まれて、昔とった杵柄を披露するシーンが可愛かったです。

…という女性客ばかりの会場に、年配の男性の一群が。もしかして…と思っていたら、カーテンコールの時に花緑さんが「今日は特別な日です。本当の宝塚BOYSが来られています。」と、６人の男性を紹介されました。皆さん、とってもダンディな殿方でしたよ。

原案はこちら

男たちの宝塚―夢を追った研究生の半世紀

posted with amazlet on 07.07.10

辻 則彦
神戸新聞総合出版センター (2004/12)
売り上げランキング: 9825

Amazon.co.jp で詳細を見る