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「マリー・アントワネット」

「マリー・アントワネット」

観劇日 2月25日(日) 13:00開演
梅田芸術劇場

【キャスト】マリー・アントワネット:涼風真世 マルグリット・アルノー:笹本玲奈 アニエス:土居裕子 アクセル・フェルセン:井上芳雄 ルイ6世:石川禅 ボーマルシェ:山路和弘 オルレアン公:高嶋政宏 カリオストロ:山口祐一郎 ロベスピエール:福井貴一 ローズ・ベルタン:春風ひとみ ラパン夫人:北村岳子 ランバル公爵夫人:河合篤子 べメール:広田勇二 ラ・フェルテ:tekkan ギヨタン博士:佐山陽規 ロアン大司教:林アキラ

遠藤周作原作の「マリー・アントワネット」を「エリザベート」「モーツァルト!」のクンツェ、リーヴァイコンビの脚本・作詞・作曲で、「帝劇発、世界へ」という東宝のオリジナルミュージカル。ドイツでの公演も決定したそうです。演出は栗山民也氏。 

むか~し、原作を読んだはずなんですが、見事に覚えてねぇっ!
東京公演では評が分かれていたようだったので心配していたのですが、思っていたよりは良かったです。でも、不満は多々あります。思いつくままに、かなり辛口かも。以下、ネタばれあり。


狂言まわしが多すぎます。実質的な物語進行役はボーマルシェなのですが、カリオストロが度々登場しては、予言めいた事やらなにやら言って行きます。物語を俯瞰的に見ていて、実はすべてが彼の手の平の上で踊らされているってことなのでしょうか?登場の仕方がワンパターンで、やたら盆の上で廻ってるし、マントをビラビラさせて去っていくし、あんまりにも何度も出てくるのでちょっと鬱陶しかったです。(でも4月からの東京公演ではカリオストロの曲が増えるらしい)

主役は誰?マリー・アントワネットが主役かと思いきや、1幕目を見る限りはどう見てもマルグリットが主役。マリーは見せ場がほとんどなく、政略結婚でフランスに嫁いできてからの寂しさや苦悩、フェルセンと恋に落ちたきっかけなども一切描かれていないので、ただワガママで国王を尻に敷いて贅沢三昧のおバカに見えてしまう。マルグリットを代表とした市民の目から見たマリーを描きたかったのでしょうが、でもその割に革命への盛り上がりが今ひとつなんですよね。女たちは金でしか動かないし。

舞台装置が安っぽい。とても贅を尽くしているベルサイユ宮殿とは思えません。別にゴテゴテ飾り立てろとは言いませんが、貧しい暮らしをしている市民との差を見せないと、市民たちの感情も納得できません。

実はエリザベートにも共感できなかったのですが、マリー・アントワネットにも全く共感できませんでした。二幕目になると、マリーの子供への愛情やフェルセンへの愛などが描かれ、少しは同情するところもあるのですが、夫のルイ16世があんなにも国民や子供や妻の事を思っていたのに、結局、彼女は一度も国民を顧みませんでしたね。マリーが夫への愛情を示す場面もありませんでした。それで、「私は王妃です」って言われてもねぇ…って感じ。
牢で小間使いとなったマルグリットの顔を覚えていたのか、いなかったのか、フェルセンへの手紙を「ラブレターよ」と渡すというのは、あまりにもお粗末です。それが本当にラブレターだったら、私の考えも変わっていたと思いますが…。
あんなに「フランス王妃」にこだわっていたのなら、ラストシーンはマリーにもう少し見せ場を作ってあげても良かったんじゃないかな。

かなり辛口の感想を書いてきましたが、マリー・アントワネットと同じイニシャルを持った対照的な存在マルグリットに一度は革命を導びかせ、そのマルグリットが人間の欲や狂気を見るにしたがい、革命に疑問を感じていくという流れはよかったと思います。彼女の憎しみで始まった物語が、最後は「愛」という言葉を言わせていることに、わずかながら希望が。

役者さんは歌が上手い方が多く、皆さん熱演されていました。東宝ミュージカルでは久々の土居さんや林アキラさん、福井貴一さんらの歌が聴けた事は嬉しかったです。個人的にはギヨタン博士の出番が短かったのが悲しかった(;;)
曲は良かったので、マリーの内面をもう少し丁寧に描いてくれたら、もっと面白くなると思います。

カーテンコールですが…トリがタイトルロールを演じた涼風真世さんではなく、カリオストロの山口さんだというのは、どう解釈すればよいのでしょう?実は主役はカリオストロという事ですか?それとも集客力があるからですか?ちょっと納得行きません。
2度のカーテンコールが終わった後、一瞬客席がシーンとなってしまいました。普通なら拍手が続く所で、指揮の塩田さんが必死で盛り上げようとしているのですが、みなオケの音楽に聴き入っているのかなかなか拍手が起こらず、ちょっとハラハラしました。ここでもう一度カーテンを上げないことには拙かったのです。なぜなら、前2回のカーテンコールは断頭台に上がった格好のままの涼風さんが、3回目では綺麗な衣装に着替えて登場するから。最後は皆さんスタンディングされていましたが、私は今回申し訳ないですがパス。

終演後、無性に「ベルサイユのばら」が読みたくなったのは私だけではないはず。

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