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「レ・ミゼラブル」

1987年 帝国劇場初演。ミュージカルファンでこの作品を知らない人はいないでしょう。初演から18年、キャストを替えながら再演を繰り返している、日本で最も愛されてるミュージカルの1つではないでしょうか。今年5月に2000回公演を迎えました。

ヴィクトル・ユーゴーの長編小説を全編歌で綴る約3時間のミュージカルに。パンを1つ盗んで牢獄に19年入れられていたジャン・バルジャンが仮出獄し、司教さまと出会い、食器を盗んだ罪を許されて改心します。そしてその後生まれ変わったバルジャンの人生に、不幸な女性ファンティーヌやその娘のコゼット、バルジャンを追うジャベール、バリケードを築いて政府軍に反抗する学生などが絡んできます。

初演当時、全キャストオーディションということで話題を呼びました。全キャストオーディションの割にはプリンシパルは有名な人がズラッと並んでいましたが、「スターを作るミュージカル」とも言われ、この作品に出演した後、大きな舞台で第一線で活躍されている俳優さんはたくさんいます。初演の本キャストは バルジャン 鹿賀丈史 滝田栄(Wキャスト)  ジャヴェール 鹿賀丈史 滝田栄(Wキャスト)  ファンティーヌ 岩崎宏美  コゼット 斉藤由貴  マリウス 野口五郎  アンジョルラス 内田直哉  エポニーヌ 島田歌穂  テナルディエ 斎藤晴彦  マダム・テナルディエ 鳳蘭

なぜこのミュージカルにこれほど心魅かれるのでしょう。ジャヴェールの台詞を借りて言うなら「心ふるえる」のです。 観劇した直後にすぐまた観たくなってしまいます。全編を流れる美しい音楽、すばらしいミュージカルナンバー。主人公はバルジャンですが、後半はむしろ学生たち群集を中心に物語が進んでゆきます。みんなそれぞれが信じるものを持ってるんですね。神であったり、法律であったり、自由な新しい世界であったり。そしてそこに描かれる父娘の愛、母の愛、男女の愛、友情・・・。観終わった後はいつも心が洗われる気持ちがします。初めて観たミュージカルが「レ・ミゼ」でなければ、おそらく私は劇場通いをしてなかったでしょう。

日本版のCDは現在、赤版(鹿賀、村井バージョン) 青版(滝田、今井バージョン) こちらは普通のCD屋さん、ネットショップで買えます。(アマゾンでは青版は売切れになってました) 2003年公演キャスト版は4種類、山口・今バージョン、 別所・岡バージョン、石井・高嶋バージョン、今井・内野バージョン。こちらは東宝の直販なので帝劇のショップ、東宝ミュージカルが上演される期間の劇場の売店、および通信販売でしか買えません。                                  

私が持っているのは赤版、青版、2003年版の山口版、別所版。ついでにロンドン・オリジナルキャスト版、3枚組みのコンプリート版。ちなみに一番よく聴くのは赤版。私の中ではいまだにバルジャンは鹿賀さんなのです。

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